概要
本稿では CentOS 7 のサービスを管理する systemd のファイルやフォルダの構成について解説します。
ファイル・フォルダの一覧
まずは systemd のファイル・フォルダを一覧で示します。 次のようなファイル・フォルダがあります。
パス | 説明 |
---|---|
/bin/systemctl | systemd に操作・コマンドを指示するための窓口となるコマンド |
/usr/lib/systemd/ | systemd 本体が格納されているディレクトリ |
/usr/lib/systemd/systemd | systemd 本体 |
/usr/lib/systemd/system | デフォルトの設定ファイルが配置されるディレクトリ |
/etc/systemd/system | 管理者が変更した設定ファイルが配置されるディレクトリ |
設定ファイルの保存ルール
上の一覧の通り、systemd の設定ファイルは /usr/lib/systemd/system と /etc/systemd/system の2つのフォルダに配置されます。 それぞれのフォルダをどのように使い分けるかはルールが決まっており、ルールに従って使い分けます。
/usr/lib/systemd/system のフォルダは CentOS 7 のデフォルトで設定されているサービスや、yum などで提供されているソフトウェアをインストールした際のデフォルト設定を保存するルールになっています。 よってサーバーの管理者が編集・変更したファイルをここに配置してはいけません。
サーバーの管理者が独自に変更・編集した設定ファイルは /etc/systemd/system フォルダに配置するルールになっています。 具体的には、/usr/lib/systemd/system 配下のファイルをここにコピーしてきて変更を加えることが多いでしょう。
設定ファイルの優先順位
/usr/lib/systemd/system と /etc/systemd/system に同名の設定ファイルが設置された場合は、/etc/systemd/system フォルダの設定ファイルが優先されます。 よって /usr/lib/systemd/system からファイルをコピーしてきて編集した場合は、編集後のファイルが優先されます。 もし設定をデフォルトに戻したい場合は /etc/systemd/system の方のファイルを削除すれば良いです。
おわりに
本稿では CentOS 7 における systemd のファイル・フォルダ構成について解説しました。