本稿では Apache Maven 3.6 を Windows マシンにインストールする手順について解説します。 他の OS へのインストール方法をお探しの方は「Apache Maven 入門」から別稿をご覧ください。
事前条件
Apache Maven 3.6 を利用するためには JDK 1.7 以上があらかじめインストールされている必要があります。
手順1. Apache Maven のダウンロード
それではさっそく Apache Maven 3.6 を公式サイトからダウンロードしましょう。 ダウンロードページは Apache Maven のアーカイブページからできます。「apache-maven-3.6.1-bin.zip」のリンクをクリックしてZIPファイルをダウンロードを行います。
手順2. 配置
手順1でダウンロードしたZIPファイル好きな場所に展開/配置します。 ここでは c:¥Users¥taro 配下に配置したとします。
(c:¥Users¥taro¥apache-maven-3.6.1 というディレクトリができて、その中に様々なMavenのファイルやフォルダが配置されている状態になりました。)
手順3. Windowsの環境変数の設定
つぎに、Windows の環境変数の設定を行います。 Windows に「JAVA_HOME」「PATH 」の2つの環境変数の設定を行います。 Windows 8, Windows 10 を利用の場合、「コントロールパネル」→「システム」→「システムの詳細設定」→「環境変数」と辿って、環境変数を設定するウィンドウを表示します。
ここで設定する環境変数と値は以下の通りです。
- JAVA_HOME
- (ご自分の JDK のパスを入力してください)
- PATH
- c:¥Users¥taro¥apache-maven-3.6.1¥bin
「○○のユーザー環境変数」のリストに「JAVA_HOME」という変数が無ければ「新規」をクリックし、変数名「JAVA_HOME」、変数値「C:¥Users¥taro¥Program Files¥jdk-12.0.1」などを設定します。変数値はあなたがJavaをインストールしたフォルダに合わせてください。既にJAVA_HOMEの変数が設定されている場合は、この設定は必要ないです。
「○○のユーザー環境変数」のリストに「PATH」という変数が無ければ「新規」を、既にあれば「編集」をクリックします。 変数名に「PATH」、新規の場合は変数値に「c:¥Users¥taro¥apache-maven-3.6.1¥bin」を、編集の場合は変数値の最後に「;c:¥Users¥taro¥apache-maven-3.6.1¥bin」を追加します(セミコロン “;” を付けるのを忘れないように)。
手順4. 動作確認
ここまでの手順が終了したら動作確認を行います。 コマンドプロンプトを立ち上げて次のようにコマンドを実行します。 インストールした Apache Maven 3.6.1 のバージョンが表示されればインストール完了です。
C:¥>mvn --version
Maven home: C:¥Users¥d0060647¥Program Files¥apache-maven-3.6.1¥bin¥..
Java version: 12.0.1, vendor: Oracle Corporation, runtime: C:¥Users¥d0060647¥Program Files¥jdk-12.0.1
Default locale: ja_JP, platform encoding: MS932
OS name: "windows 10", version: "10.0", arch: "x86", family: "windows"
手順5. プロキシの設定
コンピュータがインターネットに接続するのにプロキシを必要としなければ、この手順は必要ありません。 インターネットに接続するのにプロキシが必要な環境にいる場合は次の設定が必要です。
Apache Maven 3.6.1 をインストールしたフォルダに「conf」ディレクトリがあり、その中に「settings.xml」があるので、それをテキストエディタで開きます。 (上記の手順でインストールしていれば、 c:¥Users¥taro¥apache-maven-3.6.1¥conf¥settings.xml )
開いた settings.xml の94行目程に「proxy」タグがあります。 デフォルトでは前後でコメントアウトされているので、XMLコメントをはずしてください。 コメントを外したら以下のように設定を行います。
<proxies>
<proxy>
<id>optional-1</id>
<active>true</active>
<protocol>http</protocol>
<username>proxyuser</username>
<password>proxypass</password>
<host>proxy.host.net</host>
<port>8080</port>
<nonProxyHosts></nonProxyHosts>
</proxy>
<proxy>
<id>optional-2</id>
<active>true</active>
<protocol>https</protocol>
<username>proxyuser</username>
<password>proxypass</password>
<host>proxy.host.net</host>
<port>8080</port>
<nonProxyHosts></nonProxyHosts>
</proxy>
</proxies>
まずは http と https のどちらでもプロキシを介すように Proxy タグが2つになるようにコピーします。 id が重複してしまわないように、id タグの値を optional-1 と optional-2 と設定します(値は重複しなければなんでも良いです)。 そしてプロキシサーバに接続するためのユーザ情報「username」「password」が必要であれば入力して、プロキシサーバ情報「host」と「port」を入力します。 「nonProxyHosts」は「このホストと通信する際だけは、プロキシを通さないで」というホストを記述するタグです、必要に応じて入力してください。
おわりに
本稿では Maven 3.6.1 を Windows マシーンにインストールする手順について説明しました。 お仕事のお役に立てれば幸いです。
更新履歴
- 2019年05月22日 – 執筆しました。