Dropbox や Googleドライブ などのオンラインストレージを利用することが当たり前のようになった昨今ですが、それらのサービスのストレージ容量に不満がある方も多いのではないでしょうか? また、本サイトはサーバー管理者の方に多く閲覧されておりますが、サーバー管理者の方であれば「自分のサーバーを活用できないか?」と思われている方も多いのではないでしょうか? 本稿ではサーバーを所有している方が自分専用のクラウドストレージを自分のサーバーで実現できるオープンソース・ソフトウェア ownCloud について紹介します。
ownCloud とは?
ownCloud は、Dropbox のようなオンラインストレージサービスを簡単に構築することができるオープンソースソフトウェアです。 インターネット上にオンラインストレージサーバーを構築する ownCloud Server と、パソコンやモバイル端末からオンラインストレージにアクセスする ownCloud Client の両方が提供されています。
ownCloud Server は、2015年07月現在 Version 8 が提供されており、tar.gz や zip 形式と、CentOS, Debian, Fedora, openSUSE, RHEL, SLE, Ubuntu 向けのパッケージも提供されています。 ownCloud Server をインストールすれば、WEBブラウザ や WebDAV を通じてオンラインストレージに保存したデータにアクセスすることができます。
ownCloud Client は、Windows, Mac OS X, Linux 用のデスクトップアプリケーションと、iOS, Android 用のモバイルデバイス用のクライアントがあり、それぞれ下記のリンクからダウンロードすることができます。
ownCloud Server のアーキテクチャ
ownCloud の実体は PHP で作成されたWEBアプリケーションソフトウェアです。 Apache や Nginx の WEB サーバー上で動かすことができます。 また ownCloud の設定はデータベースサーバーに保存されますが、デフォルトではデータベースサーバーとして SQLite を利用することになっています。 データベースサーバーは MySQL を利用するように変更することも可能です。 大規模な運用を考えている場合には MySQL を選択した方が良いでしょう。
次稿はインストール手順
本稿では ownCloud の概要を紹介しました。 次稿では、ownCloud のインストール手順について解説していきます。 引続きインストール手順も把握して頂き、自分専用のオンラインクラウドサービスを実現してください。