概要
本稿では、OSSのBIツール「Redash」を Ubuntu 16.04 LTS にインストールする手順について解説します。 本稿で解説する手順は、公式に配布されている Ubuntu 用のプロビジョニングスクリプトを利用するもので、特別な手順ではありません。
プロビジョニングスクリプト
Redash プロジェクトでは、Ubuntu に Redash をインストールするためのプロビジョニングスクリプトを提供しています。 プロビジョニングスクリプトとは、必要なソフトウェアや環境を自動的に構築してくれるスクリプトのことです。 スクリプトはこちらです。 このスクリプトを利用してインストールされる主なソフトウェアは、次のようになっています。
ソフトウェア | 概要 |
---|---|
nginx | HTTPサーバー |
Python | プログラミング言語 |
PostgreSQL | リレーショナルデータベース |
Redis | NoSQLデータベース |
Ubuntu 16.04 TLS がクリーンな状態で、このプロビジョニングスクリプトを実行すれば、自動的に Redash をセットアップしてくれます。
プロビジョニングスクリプトの実行
それでは、プロビジョニングスクリプトの実行方法を見ていきましょう。 まずはプロビジョニングスクリプトをダウンロードします。 前述の通りスクリプトはこちらですので、curl コマンドを利用してファイルをダウンロードします。
$ curl -OL https://raw.githubusercontent.com/getredash/redash/master/setup/ubuntu/bootstrap.sh
スクリプトは bootstrap.sh というファイル名でダウンロードされます。 ダウンロードしたスクリプトに実行権限が付与されていないため、chmod コマンドで実行権限を付与します。
$ chmod +x bootstrap.sh
実行権限が付与できたら、root 権限でスクリプトを実行しましょう。 すると必要なソフトウェアのダウンロードが開始され、その後にインストールが行われます。
$ sudo ./bootstrap.sh
Get:1 http://security.ubuntu.com/ubuntu xenial-security InRelease [102 kB]
Hit:2 http://archive.ubuntu.com/ubuntu xenial InRelease
Get:3 http://archive.ubuntu.com/ubuntu xenial-updates InRelease [102 kB]
Get:4 http://security.ubuntu.com/ubuntu xenial-security/main Sources [107 kB]
Get:5 http://security.ubuntu.com/ubuntu xenial-security/restricted Sources [2,116 B]
(中略)
スクリプトの終了時には、特に完了を表すメッセージなどは表示されませんが、エラーが表示されることなくコマンドラインが戻ってくればインストールは完了です。
動作確認
プロビジョニングスクリプトによるインストールが完了したら、さっそくアクセスして見ましょう。 ブラウザで Redash をインストールしたホスト名を指定してアクセスします。
http://ホスト名もしくはIPアドレス/
次のような Redash のセットアップ画面が表示されればOKです。
おわりに
本稿では、OSSのBIツール「Redash」を Ubuntu 16.04 LTS にインストールする手順について解説しました。