本稿では、ソースコード管理ツール Subversion のフックスクリプト機能について解説します。
Subversion フックスクリプト機能とは?
フック(Hook)とは英語で「引っ掛ける」という意味ですね。 コンピュータの世界では「何かのイベントをきっけかにして動作する」ことをフックと呼ぶ事があります。
Subversion における「何かのイベント」とは、「コミット」「プロパティの変更」などの操作が挙げられます。 つまり Subversion における「フック」とは、「コミットやプロパティの変更をきっかけにした動作」の事です。
更に具体的に言えば「ソースがコミットされたらメールを送信して知らせる」などの事ができるようになる仕組みが、Subversion のフックです。
Subversion のフックの種類
Subversion のフックには、次のような種類のものがあります。
start-commit | コミットのトランザクションを開始する前に何かさせる |
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pre-commit | コミットをする前に何かさせる |
post-commit | コミットをした後に何かをさせる |
pre-revprop-change | リビジョン属性を変更する前に何かさせる |
post-revprop-change | リビジョン属性を変更した後に何かさせる |
pre-lock | ロックを取得する前に何かをさせる |
post-lock | ロックを取得した後に何かをさせる |
pre-unlock | ロックを開放する前に何かをさせる |
post-unlock | ロックを開放した後に何かをさせる |
Subversion では、上記の通り、コミット、リビジョン属性の変更、ロックをきっかけに、それぞれが作成したプログラム(スクリプト)を動かすことができるのです。
おわりに
今回は Subversion のフックスクリプトの概要と種類について解説しました。 別稿(執筆中)では、具体的なスクリプトの記述などについて解説する予定です。