本稿では Vagrant のプロビジョニング(Provisioning)機能の概要について説明します。 プロビジョニング機能を理解することで、サーバーの初期設定やソフトウェアのインストールがさらに便利になります。
プロビジョニング (Provisioning)
プロビジョニングという言葉があります、これは Vagrant の用語ではなく、サーバー構築やネットワーク構築で利用される言葉です。 サーバーを選定したりOSやソフトウェアをインストールするなどして、サーバーがサービスを提供できるようにするまでの一連の作業をプロビジョニングと言います。 Vagrant では、この一連の作業を自動化させるためのプロビジョニング機能を有しています。
例えば Box から仮想マシーンを作成して起動した後に、開発メンバー全員の仮想マシーンに全く同じソフトウェアをインストールしたり設定をしたりしたい場合があります。 従来はそういう設定を手順書などにして開発メンバーにやらせていたりしましたが、そういう単純作業は自動化してしまいたいものです。 そこでプロビジョニング機能を利用し、仮想マシーンが起動すると同時にあらかじめ用意したプロビジョニングコードが実行され、起動が完全に完了した時には全員が同じ仮想マシーンの状態で作業を開始できるようにできます。
このプロビジョニングですが、実際に仮想マシーンに設定したい内容はシェルスクリプトで書くこともできますし、近年注目を集めているプロビジョニングフレームワーク・ソフトウェア (Chef や Puppet など) も利用することができます。(Chef に関しては、本サイトで今後扱っていこうと思っています。)
おわりに
Vagrant のプロビジョニング機能の概要について説明しました。 具体的なプロビジョニングの実行方法については、Vagrant入門のページに戻り「プロビジョニング」の節をご覧ください。