本稿では統合開発環境 Eclipse が起動しない場合に、それを復旧するための方法について記します。 いつも忘れてしまう自分のために、同じ境遇で困っている方のために。
起動できない場合はログを確認しよう
Eclipse は、起動された際にログファイルにログが出力されるようになっています。 ですので Eclipse が起動しない場合には、そのログを見て原因を確かめましょう。 ログファイルは次の場所に出力されています。 .log ファイルをテキストエディタなどで開いて中身を確認してください。
[開こうとしたワークスペースのディレクトリ]/.metadata/.log
困った時の clean オプション
Eclipse の起動で困った際には、おまじないのように clean オプションを付けて Eclipse を起動すると復旧する場合が多いです。 オプションを指定して起動する場合はコマンドプロンプトやターミナルから起動する事になりますが、難しいことではありません。 次のようにコマンドを指定して起動すればOKです。
Windowsの場合
> CD [Eclipseのインストールディレクトリ]
> eclipse.exe -clean
Mac OS の場合
$ cd [Eclipseのインストールディレクトリ]
$ Eclipse.app/Contents/MacOS/eclipse -clean
よくある Eclipse が起動しない原因
前回のセッションが残っている
Eclipse が起動しない原因で良くある事象は、パソコンが急にシャットダウンしてしまったとか、Eclipse が急に落ちてしまった後に起動しなくなることです。 この場合、Eclipse を起動しようとすると前述のログファイルに次のようなメッセージが出力されます。
!MESSAGE The workspace exited with unsaved changes in the previous session; refreshing workspace to recover changes.
簡単に言えば「正しく終了しなかったために、前回の未保存のセッションが残っている」ことが原因のようです。 このエラーの場合ワークスペースにつぎの .snap ファイルが残っているので、それを消せば復旧します。
[ワークスペース]/.metadata/.plugins/org.eclipse.core.resources/.snap
[ワークスペース]/.metadata/.plugins/org.eclipse.core.resources/.projects/[プロジェクト名]/.makers.snap
[ワークスペース]/.metadata/.plugins/org.eclipse.core.resources/.projects/[プロジェクト名]/.syncinfo.snap
次のようなコマンドで削除すれば良いでしょう。
[Mac OS の場合]
$ rm -f ./.metadata/.plugins/org.eclipse.core.resources/.snap
$ rm -f ./.metadata/.plugins/org.eclipse.core.resources/.projects/*/.*.snap
これで Eclipse を起動すれば、今度は問題なく起動できたのではないでしょうか?
おわりに
本稿では Eclipse が起動しなくなった際の復旧方法について解説しました。 新たな理由に直面した際には、随時更新したいと思います。