本稿では、はじめて CentOS に Apache httpd をインストールする方を対象に、Apache httpd のインストール方法の種類について解説します。
2つのインストール方法
CentOS に Apache httpd をインストールする方法は2つあります。
- パッケージからインストールする
- ソースコードからインストールする
この2つのインストールの違いを知らないと、インターネットで検索しても「あれ? ページによって言っていることが違うぞ?」と戸惑ってしまうことがあります。 本稿ではそれぞれの違いについて解説します。
2つのインストール方法の違い
パッケージとは、RedHat 系 Linux にソフトウェアをインストールすることを容易にしたもので、RPM という機能です。 インストールやアップデート、アンインストールが容易に行えるのが特徴です。 しかしデメリットとしては、基本的にはパッケージは提供されるものなので、最新版がリリースされたとしてもパッケージが提供されるまではアップデートできません。(※この事は、また下でも述べます) またもう一つのデメリットは、パッケージはモジュールやプラグインなどが自分好みにチューニングされていないという点です。 大体のパッケージは、あれもこれも全部の機能が使える状態で提供されている事が多く、それによりパフォーマンスが犠牲になってしまいます。
一方、ソースコードからインストールする場合のメリットは、最新版がリリースされればすぐに利用できますし、自分に必要な機能やモジュールだけを組み込んだ状態でインストールできますのでコンピュータへの余分な負荷を軽減できます。 しかしデメリットは、インストールする手順が複雑であることと、アップグレードやアンインストールは難しいという事です。 特にアンインストールは諦めた方が良いです。 ソースコードからインストールした場合、様々な場所にファイルが書き込まれ、それをクリーンにする手段は提供されていません。
提供されているパッケージのバージョンについて詳しく述べると、例えば CentOS 6 では、Apache httpd のパッケージが提供されていますが、提供されている Apache httpd のバージョンは 2.2 です。 Apache httpd の最新版は 2.4 ですので、最新版がパッケージでは提供されていません。 しかしこれが悪いことなのかというとそれは違います。 CentOS 6 のリポジトリでは Apache httpd 2.2 の最新のバグフィックスが適用されたものが提供されており、”安定して動くもの”が提供されているのです。
どうしても最新版にある機能が必要だということであればソースコードからインストールを行い、2.2 の機能で十分ということであればパッケージで提供されているものを使うという考え方をするのが良いと思います。
次はインストール
2つのインストール方法の違いはお分かり頂けたでしょうか? また、どちらの方法でインストールすればよいか決まりましたでしょうか? (初心者の方にはパッケージをオススメします。)
本サイトでは、それぞれのインストール方法について以下の記事にて詳しく説明しておりますので参考にしてください。