CentOS 7 には、初期状態で Python 2.7 がインストールされていますが、プロジェクトではもっと新しい Python 3 が必要になる場合があります。 そのような場合に、CentOS 7 に Python 3.x を yum でインストールする手順について解説します。
IUS Community Project の yum リポジトリを利用しよう
Python 3.x は CentOS 7 の標準 yum リポジトリでは提供されていませんので、別の yum リポジトリから取得する必要があります。 そこで利用したいのが IUS Community Project の yum リポジトリです。 IUS Community Project は、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) や CentOS 向けに、できる限り最新のソフトウェアの RPM を提供することを目的としたプロジェクトです。 PHP, MySQL, Python, Apache httpd, rsync, memcached, curl, openssl などのソフトウェアを RPM を提供しています。 この IUS Community Project のリポジトリを CentOS 7 に登録すれば、最新の Python を yum でインストールできるという訳です。
IUS Community Project のリポジトリを追加する
IUS Community Project の yum リポジトリ自体も yum でインストールします。 次のように yum install コマンドで IUS Community Project が提供している RPM をインストールします。
# yum install -y https://centos7.iuscommunity.org/ius-release.rpm
Python 3.x を検索しよう
yum が IUS Community Project のリポジトリを参照できるようになったので、さっそく Python 3 を yum search コマンドで検索してみます。
Python 3.4 系を検索してみる場合
# yum search python34
Python 3.5 系を検索してみる場合
# yum search python35
Python 3 をインストールしよう
ここでは Python 3.5 をインストールしてみましょう。 次のように yum install コマンドで Python 3.5 とその関連パッケージを指定します。
# yum install -y python35u python35u-libs python35u-devel python35u-pip
インストールが完了したら、念のためインストールされた Python 3.5 のバージョンとインストール先を確認してみましょう。
# python3.5 -V
Python 3.5.2
# which python3.5
/bin/python3.5
これで Python 3.5 のインストールは完了です。
おわりに
本稿では Python 3 を CentOS 7 に yum でインストールする方法について解説しました。 皆様の Python ライフのキッカケになれば幸いです。