本稿では Apache Maven 3.2 を CentOS/RedHat にインストールする手順について解説します。 本稿の執筆時の2014年06月現在では 3.2.1 が最新のバージョンですので、3.2.1 をインストールします。
前提
Maven を動かすためには Java が必要です。 Java をインストールしていない場合は、別稿「CentOS/RedHat に yum で Java 7 をインストールする手順 (OpenJDK)」などを参考にインストールを済ませてください。
手順1 : mavenのダウンロード
maven を公式サイトからダウンロードします。 ダウンロードページは以下です。
http://maven.apache.org/download.html
Maven 3.2.1 のセクションの「Maven 3.2.1 (Binary tar.gz)」から、「apache-maven-3.2.1-bin.tar.gz」のリンクから圧縮ファイルをダウンロードします。 ここでは、「/opt」フォルダにダウンロードしました。
手順2. 配置
手順1でダウンロードした圧縮ファイルを解凍します。 コマンドは下記の通りです。
# cd /opt/
# tar xzvf apache-maven-3.2.1-bin.tar.gz
これで、「/opt」フォルダに「apache-maven-3.2.1」フォルダが作成され、ファイルが展開されたと思います。
手順3. 環境変数の設定
環境変数の設定を行います。
普段利用するユーザーでターミナルを起動し、ホームディレクトリの .bash_profile ファイルを編集(無い場合は作成)します。 そしてファイルの末尾で以下の設定を記述します。 (変数「JAVA_HOME」が設定されていない場合は、同時に設定してください)
export M3_HOME=/opt/apache-maven-3.2.1
M3=$M3_HOME/bin
export PATH=$M3:$PATH
ファイルの編集が終わったら、下記のコマンドで環境変数を読み込みます。
$ source ~/.bash_profile
手順4. 動作確認
上までの手順が完了したら動作確認です。 コマンドプロンプトを立ち上げて、以下のようにコマンドを実行します。
$ mvn --version
以下のような出力が出ればインストールが完了です。
Apache Maven 3.2.1 (ea8b2b07643dbb1b84b6d16e1f08391b666bc1e9; 2014-02-14T17:37:52+00:00)
Maven home: /opt/apache-maven-3.2.1
Java version: 1.7.0_55, vendor: Oracle Corporation
Java home: /usr/lib/jvm/java-1.7.0-openjdk-1.7.0.55/jre
Default locale: en_US, platform encoding: UTF-8
OS name: "linux", version: "2.6.32-279.5.2.el6.i686", arch: "i386", family: "unix"
手順5 プロキシの設定
もしあなたがインターネットに接続するのにプロキシの設定が必要な環境にいるのであれば、以下の設定が必要です。
Mavenをインストールしたフォルダに「conf」ディレクトリがあり、その中に「settings.xml」があるので、それをテキストエディタで開きます。 (上記の手順でインストールしていれば、 /usr/local/apache-maven-3.0.5/conf/settings.xml )
開いたファイルの94行目程に<proxy>タグがあります。 デフォルトではコメントアウトされているので、XMLコメントをはずし設定します。 (設定内容は各自の環境に合わせてください)
<proxies>
<proxy>
<id>optional</id>
<active>true</active>
<protocol>http</protocol>
<username>proxyuser</username>
<password>proxypass</password>
<host>proxy.host.net</host>
<port>8080</port>
<nonProxyHosts>local.net|some.host.com</nonProxyHosts>
</proxy>
</proxies>
http と https の両方のプロトコルにプロキシを設定したい場合は、<proxy> のブロックをコピーして二つにして、id を optional-1 と optional-2 などと id が重複しないように設定してあげればOKです。
※「nonProxyHosts」とは「このホストと通信する際だけは、プロキシを通さないで」というホストを記述するタグです。
おわりに
本稿では CentOS/RedHat に Maven 3.2.1 をインストールする方法について解説しました。 皆様のお仕事のお役に立てれば幸いです。