本稿では、CentOS 7 を利用して LAMP 環境を構築する手順について解説します。
LAMP環境とは?
LAMP とは、Linux, Apache, MySQL, PHP/Perl/Phython の略で、これらのソフトウェアを組み合わせた環境のことを LAMP 環境と言います。 開発言語が PHP でも Perl でも Phython でも、どれでも LAMP と呼ぶようです。
OS | Linux |
---|---|
WEBサーバ | Apache httpd |
データベースサーバ | MySQL Server |
開発言語 | PHP もしくは Perl もしくは Phython |
今回はタイトルの通り CentOS 7 に PHP を開発言語とする LAMP 環境を構築する手順について解説をします。
Apache httpd のインストール
まずは WEB サーバとなる Apache httpd をインストールする手順について解説します。
Apache httpd は yum install コマンドで CentOS 7 の公式 yum リポジトリからインストールします。 Apache httpd は httpd というパッケージ名ですので、次のようなコマンドでインストールすることができます。
# yum -y install httpd
インストールが完了したことを確かめるため、次のコマンドでインストールされた Apache httpd のバージョンを確かめます。
# httpd -v
Server version: Apache/2.4.6 (CentOS)
Server built: Jul 23 2014 14:48:00
バージョン 2.4.6 がインストールされたことを確認できました。 これで Apache のインストールは完了です。
CentOS 7 への Apache 2.4 のインストール手順については、別稿「Apache httpd 2.4 を CentOS 7 に yum でインストールする手順」でより詳しく解説していますので参考にしてください。
MySQL Community Server のインストール
次に MySQL Server をインストールします。 ここでは無料で利用できる MySQL Community Server を利用します。 MySQL も yum install コマンドでインストールしますが、MySQL は CentOS / RHEL の yum リポジトリにはありません。 MySQL を yum でインストールするには、MySQL 公式の yum リポジトリを追加します。
MySQL のリポジトリの追加は次のコマンドでできます。
# yum -y install http://dev.mysql.com/get/mysql-community-release-el7-5.noarch.rpm
リポジトリをインストールできたら MySQL Community Server をインストールします。 パッケージ名は mysql-community-server です。
# yum -y install mysql-community-server
インストールした MySQL Server のバージョンを表示して、インストールされたことを確かめます。
# mysqld --version
mysqld Ver 5.6.21 for Linux on x86_64 (MySQL Community Server (GPL))
バージョン 5.6.21 がインストールされたことを確認できました。
PHPのインストール
最後に PHP をインストールします。 PHP も yum でインストールします。 パッケージ名は php です。 また PHP から MySQL に接続するためのパッケージ php-mysql も同時にインストールします。
# yum -y install php php-mysql
インストールした PHP のバージョンを確認します。
# php --version
PHP 5.4.16 (cli) (built: Sep 30 2014 09:44:39)
Copyright (c) 1997-2013 The PHP Group
Zend Engine v2.4.0, Copyright (c) 1998-2013 Zend Technologies
もしもっと新しい PHP を利用したい場合は、次の記事を参考にして PHP をインストールしてみてください。
サーバーの起動
ここまでで LAMP 環境に必要なソフトウェアがインストールできましたので、インストールしたそれぞれのサーバーを起動します。
まずは、サーバーを再起動しても起動時に自動的にサーバーが起動するように設定します。 CentOS / RHEL の 7 からは systemctl を利用して設定することになりました。
# systemctl enable httpd.service
# systemctl enable mysqld.service
そしてサーバーを起動します。 サービスの起動も systemectl コマンドを利用します。
# systemctl start httpd.service
# systemctl start mysqld.service
これで Apache, PHP, MySQL が利用できるようになりました。
おわりに
ここまでインストールの手順を解説しましたが、あくまでもインストールが完了しただけです。 ファイアウォールが有効になっていればアクセスは遮断されてしまいますし、Apache や MySQL の設定は初期状態です。 構築しようとしているサービスの要件に合わせて、ここからは各自でセットアップするようにする必要があります。
変更履歴
- 2014年10月19日 – 初稿を執筆しました。
- 2015年07月22日 – 文章のわかりにくい言い回しや不足を修正しました。
- 2017年01月24日 – 文章表現の見直しを行いました。